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地域資源利用論試験について

  • 執筆者の写真: sandayu9
    sandayu9
  • 2017年1月29日
  • 読了時間: 3分

授業名:農学部 地域資源利用論 明治大学農学部で6年前から教えている。16年度秋学期の地域資源利用論の試験を出した。下の方にあるので、興味のある人はチャレンジすると良いだろう。

◆以下の質問に対して、米農務省が毎月発表する世界食料需給観測(WASDE)のサイトで数字を確認し、答える。解答はオンライン提出。学生はウェブや資料を見て、提出する。試験の締め切りは1月20日で、同省のWASDEの最新版は1月発表分の数字だが、学生によっては12月分の数字を書いてきたり、単位を間違えているのもあった。ざっと7割が正解。

授業では、地域資源を利用するために、知的所有権の基礎知識を取り上げた。中でも2年前から始まった地理的表示保護制度については詳しく解説した。で、試験問題は農水省の関連サイトにたどり着けばそれほど難しくない。こちらは大半が正解。

成績は「出席」「毎回の課題」「最終試験」で決定する。授業の最後は、必ず数人の4年生が相談に来る「卒業に単位が足りないので...」。

40年ほど昔、同じ課題に直面した身としては同情を禁じ得ないが、あえて厳しくしている。

自慢ではないが、私の場合、いくつかカステラを買って、教員の自宅を回った覚えがある。

「先生の単位さえもらえれば...」というのが殺し文句で、実は数科目で必要だった。当時はカステラぐらいなら社会的にはOKだった。

去年、その話を学生にしたら「カステラを持っていきます」と言ってきたのがいた。時代も違うし、自分の頭で考えてあっと驚く対応策を編み出すぐらいの気概が欲しい。そうしたら少し考えるかもしれないし、そうでないかもしれない。

下はとても優良な学生が書いた模範解答。すばらしい。 ◆ 最新の米農務省の世界食料需給予測をもとに、2016/17穀物年度における世界の米生産量と、中国の期末在庫量を答えよ

世界の米生産量→4億8002万トン 中国の期末在庫量→6931万トン ◆ 同年度の米国の米生産予測量は、前月12月発表に比べどの程度変化したかを答えよ

33万トン減った ◆地理的表示保護制度の対象は、特定農林水産物の特性と、地域との結び付きが必要条件となる。16年12月7日時点で24の産品が登録されている。登録番号第18号の産品の特性と地域との結び付きを200字以内で説明せよ。 登録番号第18号は三島馬鈴薯である。産品の特性は、風乾貯蔵や厳格な品質管理により肌目がきれいで甘みがあり、保存性が高いメークインである。品質の高さが評価され、他産地のメークインと比較して2~5割程高い単価で取引されている。地域との結び付きは、静岡県三島市と田方郡函南町の箱根西麓の南向き斜面で、通気性・保水性に優れた土壌でのみ生産される。傾斜地で大型収穫機等の仕様ができないため、手掘りで収穫している。


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