米農業団体が新農務長官を歓迎
- sandayu9
- 2017年1月22日
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トランプ就任式に合わせて米国の農業団体がパーデュー農務長官候補にどのような姿勢をとっているのかを書いた。22日付。本来なら21日付の内容だが、20日はいろいろと忙しく、一日延びた。大まかに言えば農務長官を支持する農業団体が多い。有機農業系は無視をしている感じ。反対しているのは環境団体だ。パーデュー氏はジョージア州知事時代に、養鶏産業を振興し、全米一の養鶏州に育て上げたらしい。その多くが工場型の農場で、土地と切り離されている分、環境負荷が大きく、アニマルウェルフェア上も問題があるというわけだ。彼は知事を辞めた後、自分の企業を作り、州内の中小企業の輸出を手助けしてきた。
ところで、上院公聴会前に新農務長官と見出しが出たが、まあ、議会の構成を見る限り問題はないのだろう。民主党系のFarmers Unionも支持をしているみたいだし。
ところで、今朝の朝日新聞(22日付、東京)を読んでいて気になった記事があった。「日本、大所高所から訴えを」と題したキヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦氏のコメントだ。一部を引用する。
「トランプ氏を生み出したのは、米国内における『ダークサイド』だ。白人労働者層の生活が苦しくなり、排外主義、ナショナリズム、ポピュリズムが結びついて生まれた『破壊願望』といった意味だ。英国の欧州連合(EU)離脱や独仏での排外主義の台頭など、世界規模で同じことが起きつつある。 日本では幸いなことにダークサイドは封じられている。日本の重要な役割は、自由貿易や民主主義の重要性などを大所高所から訴えることだ」
彼の論調では自由貿易を批判する声を「ダークサイド」と切り捨て、日本ではそれが抑えられていることを高く評価している。
彼の目からすると、米国で構造調整の中で仕事を失い低賃金に甘んじたり生活保護を受けたりしている人たちはダークサイドで、その声を聞くべきではないと言うことなのだろう。日本で沖縄の米軍基地に批判的な人たちはもちろんダークサイドで、安倍さんはうまく封じ込めているという見方だ。グローバリズム信仰ここに極まれりという印象だね。